「これ、会社員向けの表を見ればいいんだよね?」と聞かれて焦った話

ソロくん
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税金は仕組みを知っているかどうかで、負担の感じ方が変わるよ。

知人の個人事業主から、「ふるさと納税の上限額、ネットの早見表で年収500万円のところを見ればいいんだよね?」と聞かれたことがあります。
一瞬「うん、それでいいのでは」と答えかけて、ハッとしました。
あの早見表、ほとんどが給与所得者(会社員)を前提にした数字なんですよね💦

個人事業主は所得の出し方が給与所得者とまったく違います。
売上からそのまま計算するわけではなく、経費や各種控除を引いた「所得金額」が基準になるため、同じ年商500万円でも、経費の額次第で控除上限額はまったく別の数字になります。

この記事では、個人事業主がふるさと納税の上限額をどう調べればいいのか、そして確定申告が必須になる点や所得変動のリスクなど、事業主だからこそ気をつけたいポイントを整理していきます。

ふるさと納税の控除額はどんな仕組みで決まるか

ふるさと納税の控除は、寄附額から自己負担2,000円を引いた金額が、所得税と住民税から差し引かれる仕組みになっています。
国税庁のタックスアンサーNo.1155でも、寄附金控除(所得控除)として説明されていますね(国税庁)。

総務省の解説ページによると、控除額は次の3つの合計です(総務省)。

控除の種類 計算式(ざっくり)
①所得税からの控除 (寄附額-2,000円)×所得税率
②住民税からの控除(基本分) (寄附額-2,000円)×10%
③住民税からの控除(特例分) (寄附額-2,000円)×(90%-所得税率)

この③の特例分があることで、実質2,000円の自己負担で寄附ができる仕組みになっているわけです。
ただし③の特例分には上限があり、この上限を超えた分は単なる「寄附」になってしまい、税金は安くなりません。 この「超えない範囲」を知ることが、いわゆる上限額(限度額)を調べる作業ということになります。

個人事業主が計算するときに気をつけたい3つのポイント

ソロくん
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税金は仕組みを知っているかどうかで、負担の感じ方が変わるよ。

会社員の場合、年収から給与所得控除を機械的に引けば所得金額が出るので、早見表も比較的当てはめやすいです。
ただ個人事業主の場合は、そう単純にはいきません。
私が実際に見てきた中でも、ここでつまずく人が多い印象があります。

⚠️ 注意: ワンストップ特例は使えません

ワンストップ特例は「もともと確定申告をしない給与所得者」向けの簡易制度です。
事業所得を確定申告する個人事業主は対象外のため、寄附先が5自治体以内でも申請書ではなく、確定申告書に寄附金控除として記載する必要があります(国税庁)。

  • **所得金額は「売上」ではなく「所得(利益)」ベース。
    **経費や青色申告特別控除、小規模企業共済等掛金控除などを差し引いたあとの所得金額で計算するため、早見表の「年収」欄をそのまま自分の売上に当てはめると、実際より高い(または低い)上限額を出してしまいがちです
  • **年によって所得の変動が大きく、見込み額にズレが生じやすい。
    **会社員と違って毎年の所得が安定しにくいため、寄附する年の途中(11月〜12月頃)に、その年の着地見込みの所得をベースに再計算しておくのが安全だと感じます

私自身、独立してから最初の年は前年の会社員時代の年収感覚のまま寄附してしまい、あとから確定申告で「あれ、思ったより控除しきれていない…」と気づいた経験があります。
皆さんには同じ思いをしてほしくないので、ぜひ寄附前に一度立ち止まってほしいところです。

実際に上限額を調べる手順

ソロくん
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税金は仕組みを知っているかどうかで、負担の感じ方が変わるよ。

個人事業主が上限額を調べるときは、次の順番で進めるのが確実だと思います。

  1. その年の売上見込みから、経費・青色申告特別控除などを差し引いた「所得金額」の見込みを出す
  2. 各ふるさと納税サイトが提供するシミュレーションに、給与所得者用ではなく「個人事業主・事業所得者」向けの入力欄がある場合はそちらを使う(所得金額を直接入力できるタイプが安心です)
  3. 年の後半(所得の着地が見えてきた時期)に、もう一度見込みを更新して寄附額を調整する
  4. 実際に寄附したら、寄附金受領証明書(または特定事業者からの電子データ)を確定申告まで大切に保管しておく

シミュレーションで表示される金額は、あくまでその時点の見込み所得にもとづく目安であり、実際の控除額を保証するものではない。
所得や控除の額が確定するのは年末〜確定申告時のため、上限ぎりぎりを狙うより、多少余裕をもたせた金額で寄附するのが無難だと感じる。

自宅の机で所得の見込みを計算しながらふるさと納税額を検討するイメージ

まとめ:早見表は参考程度に、自分の所得ベースで確認を

個人事業主のふるさと納税は、会社員向けの早見表をそのまま使うと上限額を見誤りやすい制度です。所得金額(売上から経費・控除を引いた後の金額)を基準に、事業主・個人事業者向けのシミュレーションで確認するのが安心です。

そして忘れてはいけないのが、ワンストップ特例は使えず、必ず確定申告での申告が必要という点。
せっかく寄附しても、確定申告書に記載し忘れると控除が受けられません。
寄附するタイミングだけでなく、確定申告のタイミングまでセットで意識しておくと安心して制度を活用できると思います。

出典一覧